バランス駆動対応リケーブル


ちょっと前に、DT770PROを外に持ち出せるか、と盛り上がって長くて重いカールコードを本体の根元で切って4ピンのコネクタを付け、ケーブル着脱可能にしてみた。



リケーブル改造DT770PRO。


ケーブルがヘッドホンから4芯で来ていれば将来はバランスドライブもできる!、という思惑は外れてしまったけれど、もともとの細いポリウレタン線を短めに切ったiCableに変更して、取り回しもいいし直流抵抗も低くなったしで満足。


やってみると、この改造はいろいろなケーブルを気軽に試せるし、ターミナルの異なるケーブルを用意することでミニプラグも標準プラグもバランスドライブも思いのまま。もともとあまりコネクタで接触が増えることには抵抗がないし、使ったコネクタは業務用で定格2A流せるものなので市販の変換プラグでターミナルを変更するよりはずっと安心。


調子に乗って、APureSoundのV3ケーブルが重くてごつ過ぎるHD650と、前にインコネケーブルをドックケーブルに流用したら妙にキンキンしてしまったオーディオテクニカのケーブルが3mもくっついてるATH-A2000Xも改造してみた。



Headphile Deep Padauk HD650。これはもちろん、この先にバランス用ケーブルを付ければバランス駆動できる。いろいろ聞いて中の吸音用フェルトを少し減らしてある。この写真はPadaukの色合いがよく出てる。と思っていたのだけどよく見ると、実物はもう少しオレンジ色っぽい。



ATH-A2000X。このヘッドホン、プラグから左右へのスプリッター間は4芯の線なのだけど、スプリッターのところで2本のGND線がショートされているので、単純にプラグ部の付け替えではバランス対応にはできない。元々の線はポリウレタン線ではなく見た目はそれなりの感じなのだけど、いまいち信用できないな。上の写真では、イヤパッドはW5000用のものに交換してある。ちょっと大きい。



シングルエンドの交換ケーブル3種類。以下、左から。

  • HD650のストックケーブルの切り詰め版
  • Monster Cableのインターコネクトケーブル、iCable流用版
  • APureSoundのV3。プラグはオヤイデのミニプラグ


これらのケーブルは全部4芯なので、ステレオプラグ部分をヘッドホンに付けたのと同じHR10A-7P-4Pにして、バランスアンプを自作して出力端子を対応するレセプタクル、HR10A-7R-4S↓

にすれば、一気にバランスドライブヘッドホンシステムが完成する。バランスドライブは電源電圧の利用効率が高いから、NiMH1.2Vx4くらいの電源と、スペックに惚れて買ったまま秘蔵してあるインターシルISL28290を使って小さなポータブルバランスアンプを作り、HD650をびしばし鳴らそう。ふっふっふ。


自分のメモ用にピンアサインを書いておこう。

HIROSE HR10A-7R-4S ヘッドホンバランス駆動端子ピン配。


キャノンプラグを2つ使う式のバランス接続のピン配もそのうち調べておこう。あれではとてもポータブルアンプに使えないけれど、市販のバランスアンプに手を出すことがあるかもしれない。あれは3ピンx2なのかな。だとしたらどうしてヘッドホンケーブルのようにインピーダンスの低い信号をシールドしようなどと考えたのだろう。不思議だ。