CMoy (11) 4ch-A47 TL082とか


結局もう少しOPアンプローリングなどやってみた。4つのOPアンプを全部OPA2134にしたときに出たノイズは、一部は発振だったらしい。



この回路図のように、L/R-chの入力部に抵抗を入れたりしたら、発振起因と思われる、ボリューム位置が0に近いと大きく出るノイズ、は消えた。


そうそう、前に、ステレオミニジャックが壊れたか、と勘違いして出力側のジャックをプラスティックボディのものに変えてしまっていたのだけど、これが結果オーライでうまい具合になっていることにも気がついた。金属ボディのままだったら、信号系のGNDと出力GNDとがフロントパネルでショートしていたところだった。
ただ現状では、入力ジャックを通して、ケースと信号系GND、つまりIC3の出力とがショートしてしまっており、それでいいのか、という気もする。


上の回路図をみると分かるように、IC4、つまり出力GNDのバッファは取り外し可能である。これを外すと、出力GNDはOPアンプ1回路で駆動されることになる。発振が収まってもまだ残るOPA2134x4でのホワイトノイズは、IC4のところのOPA2134を外すと見事に消えるが、低音がドロドロドスドス鳴る感じが抑えられてしまう。あるいは、IC4にAD8620やNE5532なんかを入れても消える。発振は、前段OPアンプの出力を2回路のOPアンプに直結でパラに入れて全体に帰還をかける、という構成とOPA2134との相性が原因だろうか。どこかに抵抗でも入れると収まるのかな。


OPA2134x4の音は、濃くてしつこい。ちょっと聞きには乗りもよくて楽しめるのだけど、聴き続けていると濃すぎる料理を食べ続けたような気分になる。出力GNDバッファ、IC4だけをAD8620に替えると少しすっきり。面白いのはNE5532で、これを出力GNDバッファに入れると間接音のようなものが大々的に全面に出てきて、曲の印象が相当変わるほどのエフェクト効果がある。L/Rチャンネルにあまり好きでないOPA2604x2を試しに入れてみたところ、気合いの入ったおじさんの演歌歌手が出てきて、こぶしを聴かせすぎて空回りしてリズムを外してしまっているような音がした。プラセボ効果はすごいなー。


今回、バッファを追加したことには、1発ではイヤホンの駆動はいかにも厳しそうなTL072系が使えないか、という目論見があった。TL072は、前に使っていて気に入っていたARCAMのプリメインに大量に使われているのを見てから気になり、折にふれて使ってみているのだけど、穏当な負荷条件では本当に癖のないとてもいい音がする。と思っている。


以前TL072系をまとめて比較試聴をしたときに、いいかもしれない!と思いこんだTIのMEXICO製のTL082ACPがちょうど4個あったのでこれを使ってみた。TL072/082にはCHINA製TAIWAN製KOREA製JAPAN製といろいろあって、そのときにはMEXICO製が一番乗りがいい音のように聞こえた気がしたのだ。なんか書いていて思ったけど、MEXICOという語感からくるプラセボかもしれない。



TL082ACPx4。


TL082ACPでは、IC4を外しても残るホワイトノイズが発生した。ぎりぎり個人的には気にならないレベルか。音そのものは、OPA2134やOPA2604の後で聞くとすっきりしすぎていて拍子抜けしてしまうくらい違う。聴き続けてもくどい感じはないので、しばらく、LME49720やAD8620の数が揃うまでこれで行こう。LME49720(=LM4562)にはかなり期待しているのだけど、10mA(@2回路?)という消費電力が心配。これを4個使いしたりしたら、Portaphile使えばいいじゃん、ということにもなりかねない。



※最近の評価環境は...
iTunes購入曲→iPod nano 3rd→DOCKSTAAR DS-SAL→アンプ→Westone UM2あるいはDENON AH-C700きがむくとER-4S