CMoy (3) 電源コンデンサ増強


Portaphile V2^2と比較した場合のいくつかの弱点の中のまずは低音、これを、電源のデカップリングコンデンサの容量を倍にして対策してみた。



最初に載せていたのと同じ、ニッケミの105度品の10V/220uFを正負に1個ずつ増設。同時に、ピンヘッドとピンソケットとでやっていた入出力のコネクタがいかにも貧弱だったので、すこしまともなコネクタに付け替え。それにともない、サイズの干渉を避けるために入力カップリングの0.1uFのフィルムコンデンサを、その辺にころがってたすこし小さいものに変更。
今回の企画は世にはびこるCMoyアンプの真相を知るのが目的なので、(この頃までは)パーツに凝る気がぜんぜん、いやほとんどない。唯一、ポータブルヘッドホンアンプには大きすぎてあまり採用事例がないアルプスのミニデテントボリュームが自慢。



コネクタの付け替えに際して線を切り詰めたので、内部もだいぶすっきり、OPアンプなんかが見えるようになってきた。



Chu Moyさんオリジナルの回路図からの改変はこのくらいにしておこう、と思っていたので組み上げて記念撮影。



相当小さなケースに組んだつもりでいたけれど、Portaphileと並べるとまだかなり大きい。プロはさすがだなー。


このコンデンサ増強によって低音は出てきた。結構出てきた。上の写真のPortaphileの消費電流がもろもろOFFにした状態で40〜50mA、普通のアルカリの006Pで2〜3時間の電池寿命。CMoyは、実測した消費電流が10mA弱で、Portaphileよりも低い電圧まで動作するのかアルカリ006Pでの電池寿命は20時間程度ある印象。iPod直差しよりは低域も高域も(たぶん)明らかに音質が良くて、Portaphileよりも10倍くらい電池が持つのだから、この状態で満足してもよかったのかもしれない。


Portaphileの音は激しく、鋭い。この曲にこんな音が、こんなリズムが入っていたのか、という驚き供給能力がとても高い。AD8610が3発にBUF634が6発、もろもろのスイッチONでの消費電流が100mA、というPortaphileの物量作戦が効いているのだろうから、OPA2134が1発のCMoyではどうにもならないのかもしれない。でももしかしたら、Portaphileの電源に2発載っている赤いBlackGateの1500uFのせいかもしれなくて、だとしたら、さっきパーツ箱から発掘した赤いBlackGate 6.3V/220uFの新品x4個、を投入することでなにかがどうにかなるかもしれない。こっちは入力カップリングCだって取り外せてしまえるし。


いつのまにやらPortaphileの音質が目標になってしまいながら、CMoyアンプの改変は続きます。


つづく。