Sony CDP-XA5ESの話 (3) 着手
金田式風味バッファを搭載したCDP-777ESA、いよいよ完全にメカがへたれてきたのでバッファ基板のCDP-XA5ESへの移植に着手します。
まずは外付け電源でバッファを動かして、信号を拾う場所の見当をつけます。
ターゲットはこのあたり、DAC、CXD2562Qの電圧バランス出力が抵抗を通った後あたり。
やっぱり、CXA8042という石でV/I変換して、それをOPアンプでI/V変換して、というのは、グランド電位の局所的なふらつきに左右されないように、という理屈は理解できても、冗長なことをして音にいいわけがない、という気持ちが先に立つのでCXA8042はなしの方向で。
DACからは片chあたり2パラで出てきているので、抵抗を通った後で2パラを繋ぎ、バッファの差動入力に入れます。DAC直後の抵抗は、同じDACを使っていたCDP-777ESAでは10kΩ、CDP-XA5ESでは330Ω。最終的にはCDP-777ESA相当にしてみます。
この状態で、シャーッというノイズが目出つものの音はOK。ノイズは、線の引き回しのせいだろう、と、この方針で進めます。
ばらす前に記念撮影。
2つのRコアトランスは、フロント側がデジタル系、リア側がDACを含むアナログ系。メカの後ろがアナログとデジタルの電源。右側がDACとアナログ出力ヘッドホン出力基板。
おおよそCDP-777ESAと同じ構成。違う点は次の2カ所くらい。
- 777ESAではデジタル電源がトランスのフロント側にあった
- 777ESAでは右側のDAC/アナログ基板の下に別基板があって、バランス出力アンプとヘッドホンアンプがあった
観察します。
DAC部。片面基板なのでCXD2562Qはパターン面。山のようなミューズはCXA8042用の電源。右上隅のヘッドホンアンプは、OPアンプ一発と電解Cによる出力カップリング、というミニマムな構成。
アナログ出力部。バスバーによる給電はCDP-777ESAと一緒。M5238のよるI/V変換、AD712による差動合成とLPFと出力バッファ、OP27とK246によるDCサーボ。CDP-777ESAではNE5532が多用されていたのだけど、好みが変わったのかな、ソニー。出力バッファとしてA級FETプッシュプルを載せていた本当に(本当に)無駄なCDP-777ESAのアナログ段に比べれば、少しだけシンプル。
電源部。アナログ電源は、整流平滑後の+/-17.6Vを+/-11.6Vに安定化しています。出力電圧にOPアンプによるNFBがかけられているところ、少しいやな感じがします。CDP-777ESAでは、デジタル電源にはOPアンプ居たけど、アナログ電源には居なかったんじゃなかったかなー。むー。
ラーメンを食べて元気をつけて、改造作業に備えます。
立川ラーメンスクエアの、今年からの新しい九州ラーメンのお店。相当おいしいかもしれない。