디카


表題の読み方はディーカ。韓国語でデジカメのこと。デジタルカメラ、디지털카메라、から2文字とってある。フィルムカメラはピルカ。韓国語ではfがpになる。たとえば、software−ソプトウェア、focus−ポカス、という具合。


中国語でもそうだけど、nとrの区別があいまいなところも韓国語の特徴。代表的な韓国料理のひとつ、ソルロンタンは、설렁탕とも설농탕とも表記される。ハングルの教科書的に発音すると、前者はソルロンタン、後者はソルノンタン。どっちでも通じるので気にしない。盧武鉉大統領の苗字が、ノだったりRohだったりするのもここに由来するし、韓国語の「はい」である「ネー」は、現地の人が話すのを聞くと、日本人には「レー」と聞こえたりする。


2007年度のデジタルカメラの出荷台数予測が最近発表されていて、それによると韓国のサムスンの予想台数は1200万台、キヤノンソニーに続いて第3位。日本市場に導入されていないので実感が湧かないが、海外の空港の免税店などではキヤノンソニーと並んで堂々と販売されている唯一の非日本ブランドのデジタルカメラだ。


センサーや内部のLSIなど、主要部品については日本からの調達を避けられず、おおまかには日本製のデジカメと兄弟くらいに近い商品になってしまうのだけれど、光学系や画像処理ファームウェアなど、日本発祥ではあっても独自に発展させてる部分や、日本系の技術とは関係のない技術を導入している部分もあり、商品としてのまとめ方はそれなりに微妙に異なってきている。


そういうちょっと違う部分が、画一性を踏まえた上での差別化が要求される日本市場に導入しにくい理由にもなってしまうのだけど、全世界の10%程度の市場は無視しても3位にはなれる、ってことだ。アメリカ、ヨーロッパはもちろん、ロシアを初めとするいわゆるBRICsでの販売も好調らしい。


今年の夏に発売された最新ラインアップの最上位機種、SAMSUNG NV20を米国アマゾンから買ってみた。



スペックは...、1200万画素、3倍光学ズーム、640x480 30fps MPEG4、ISO1600(1/4縮小サイズでISO3200)、顔検出AE/AF、電子式手振れ補正、オートコントラストバランス、と言ったところ。オートコントラストバランスは、最近のニコンのD-SLRに搭載されたアクティブD-lightingのような機能らしいけど、どうやって使うのかいまのところ不明。この技術も、ニコンソニーのものとは系統が違うみたいなので、ユーザーインターフェイスも違うのだろう。


これは数年前からなのだけど、サムスンのデジカメのUSBコネクタ、上の写真で充電用のケーブルがささっている底面のコネクタは、サムスンの携帯電話のコネクタと同一形状である。つまり、韓国のコンビニで売っている携帯電話用の緊急充電電池や、携帯電話用のACアダプターでデジカメも充電できる。電流量など、厳密に規格が適合しているかどうかは微妙なのだけど、きっとそんなことはケンチャナヨ。とにかく便利。



最新のNVシリーズではさらに進んで、ACアダプターにUSBジャックがついていて、パソコンに繋いで画像転送/充電を行うケーブルと、ACアダプターから充電を行うケーブルとの文字通りの一本化が計られている。なかなか小技が利いてていい感じ。



外箱記載の機能一覧。最新の日本製デジタルカメラとほぼ同等のスペックが積まれている。笑顔検出とか動体検出とか、日本の数社が微妙に突出している部分に相当するような、ユニークな機能というのは見られないけれど、最新機種として見劣りしない機能を取りこぼしなく、微妙に日本以外の技術も使ってまとめあげた、ユニークなカメラだ。しばらくこれを持ち歩いていろいろ撮ってみよう。