げるぎえふIII型ヘッドホンアンプ

この日記の流れとしては、CDP-XA5ESのDAC以降の改造をしていなくてはいけない私であるが、毎週のようにやってくる出張でまったく手を出せず、難航中。さらに自信をもって引き受けた友人のプリアンプの修理など優先度の高い工作も加わって、時間さえあれば楽しい状況なのに、惜しい。むー。


ちゃんとした工作には手をだせないで居るので、今日は以前に自作したヘッドホンアンプの話。



回路図。以前に載せたヘッドホンアンプと同じ、Opamp+Tr1石バッファの構成。今回のは抵抗分圧によるプリアウトを付けてあり、出力DCは、OPAMPのオフセット調整で消してある。ヘッドホン出力は、出力インピーダンス高低の切り替え付き。低い方(0.68Ω)はAKGのK-501で発振が出たので対策に10Ωと1000pFが入れてある。ヘッドホンアンプとしてのゲインはちょっと高めに設定してあるけれど、これもK-501対策。このくらいないとまともに鳴らない。


ちなみに前回の回路図はこれ↓。ずっとシンプル。
http://d.hatena.ne.jp/web123/20071003/1191400081
出力DCはOPAMPの負帰還任せで放置してあり、OPA134で数mVは出てしまっているはず。



中身。我ながら整然とできたぞー、と、自画自賛の作。
前回の友人用に作ったゲルギエフI型↓
http://d.hatena.ne.jp/web123/20071003/1191401647
では、まじめに電源回路と増幅部との最短配線を目指していたのだが、今回のIII型は薄型のケースにきれいに収めることが設計の目的。他にI型との違いは、すべての固定抵抗器を捲き線抵抗器としているところ。実はこれ、I型よりもずっと部品代が高かったわりにぬめっと曇った音になってしまった原因ではないか、普通のカーボン皮膜に替えたいな、思っているところ。プリアンプの修理が終わったら替えてしまおう。
2個の電源トランスは正側と負側。電源回路は、OPAMPのPSRRと深い負帰還に期待して、ブリッジ整流してコンデンサインプット平滑しただけ電源。それでもハムは皆無。でも、このトランス、唸る。なむ。



OPAMPに1石バッファ、それも定電流は抵抗1本、というのは、海外のヘッドホアンプコミュニティで、最初はFETで作られ始めたものらしい。特徴は、ブリブリ出てくる低音。僕のIII型は、出力素子を簡単に交換できるようにしてあって、パワートランジスタの味見ベッドの役にも立つ。今まで、低音がよくでる2SD613や2SD1266、あるいは2SD880で楽しんでいたところを、platycerusさんに教えてもらったトランジスタ、2SD414にしてみた。さすがにこれは、もちろん、いい。